hidamaricafe’s diary

映画と本のひだまりかふぇへようこそ

脳と疲労とお昼寝と〜お昼寝推進委員会第2弾〜

やっと書き終わった〜💦
という事で、お昼寝推進委員会第2弾❗️
さて、前回第1弾では睡眠の視点からまとめてみました(https://hidamaricafe.hatenablog.jp/entry/2023/10/12/105227)

今度はそれぞれのキーワードをまとめてみました。

【その1:脳】

ここでは大脳と脳幹についてです。

●大脳って?

【大脳を安定的に機能させるために睡眠がある】と前回(こちら)記載しました。ではこの「眠る脳」=大脳とは何でしょう?

下記の写真の通り、運動野だの感覚野だのいろいろ書いてあります…

運動、感覚、視覚、聴覚、認知、思考、行動制御、記憶、言語、性格、社会性、感情、遂行能力。ほぼほぼ、『人間としての生きていくための全て』大脳でコントロールされています。

逆に言うと、大脳に何らかの異常が起きると上記のどれかに異常が起きてくるわけです。生活に困る状況が起きることは安易に想像つきます。

例えば、運動野に異常があれば、うまく動けなくなるわけです。認知症の方が「見えない人影が見える」怯えるのは視覚野に異常があるそうです。f:id:hidamaricafe:20231118190927j:image

〜からだのしくみ事典P26〜27より抜粋〜

 

●脳幹って?

「眠らせる脳」=脳幹とは何でしょう?

大脳と脊髄の間にあり、脳神経が出入りする場所。呼吸•心臓•意識•体温•睡眠•消化•性機能などの中枢であり、生命維持に関与する重要な役割。情動(感情とそれに伴う身体反応)、本能行動(飲水行動、摂食行動、性行動など)にも関わります。ざっくりと「生きる」ための脳。そのため「命の座」とも称されます。ちなみに…

脳死:大脳、小脳、脳幹のすべての機能が失われた状態

植物状態:大脳が機能しない状態。

植物状態」は脳幹が無事なので、生きる事ができる状況。「脳死」は人工呼吸器など生命維持装置がなければ、死んでしまう状況ということ。

f:id:hidamaricafe:20231118190941j:image

〜からだのしくみ事典P21より抜粋〜


初めに書きましたが、『大脳を安定的に機能させるために睡眠がある』わけです。ストレートに言うと『寝る=大脳を休ませる』と言うことは…

【睡眠不足=大脳休養不足=大脳疲労

寝不足が続くと…大脳の慢性疲労へ。これが続くと、アルツハイマーなどの認知症統合失調症などの精神疾患など大脳に疾患につながります。

寝不足のよる脳へのダメージは計り知れず、一度発症すると完全回復の道筋はなくなります。

『睡眠不足が脳に不可逆的な損傷をもたらしうるとは誰も考えていなかった』

(睡眠不足は脳に重大な影響 「あとで取り戻せる」は嘘より:NIKKEI STYLE(健康・医療)

https://www.nikkei.com/nstyle-article/DGXMZO10215050S6A201C1000000/)


【その2:脳の疲労

●脳疲労の仮説

1)低血糖疲労

脳はエネルギー消費の多い臓器。飢餓時でない限り、エネルギー源はグルコースのみ。栄養補給をしないで、2時間を超える長時間の活動を続けると急速に血糖値が低下、これが脳の神経活動を維持するエネルギー不足を招き脳の疲労を誘発する。


2)低酸素性疲労

脳の神経細胞は酸素欠乏にきわめて脆弱。なりうる環境といえば、標高に高い低酸素環境がある。その他は例えばトレーニングで追い込み過ぎた時(短時間激運動時)に起こる動脈低酸素血症や過換気に誘発された血管収縮に伴う脳血流量低下で起こることもある。


3)疲労物質蓄積説

セロトニン説:脳内興奮性神経伝達物質。長時間の運動や活動時に急増する事で疲労感を起こすといわれています。また、適応性うつ病など強いストレスを受け続けてしまうことセロトニン機能に異常を起こしてしまい、不安や焦燥など精神症状が強くなってしまう。

アンモニア説:激運動時の筋肉でエネルギー代謝時に作られる老廃物(毒物)。脳内でもエネルギー代謝するため産生される。神経毒なので、運動中枢や覚醒レベルに影響を及ぼし疲労を起こします。またアンモニアは、筋収縮を阻害し筋力低下を招く、末梢性疲労要因でもある。

※脱線しますが、一般に言われている「乳酸が溜まった、疲れた」なんて言われる乳酸=疲労物質という考え方…昔々のお話です。今では疲労物質としては扱わず、エネルギー源なんですよ。素人用語にご注意を(^^)


4)高体温•高脳温(ホットブレイン)説

例えば、ヒトが負荷など同条件で自転車運動を3℃、20℃、40℃の3パターンで行った時、40℃での自転車運動が1番早くバテてしまいます。約40℃という体温が「危機限界レベル」のシグナルになる。ちなみに深部体温と脳温は一致するため、体温が上がるということは脳温も上がる。一定以上に体温•脳温が上がらないように発汗や皮膚血流の増加など反射的に熱放散が行われるように身体はできているが、それでも上昇した体温•脳温(ホットブレイン)は脳疲労の重要な要因となる


5)脳貯蔵グリコーゲン低下説

脳内貯蔵糖質であるグリコーゲン(以下、脳グリコーゲン)。虚血や低血糖などによるエネルギー供給不足や睡眠不足•眼精疲労•記憶課題(例:勉強など)によるエネルギー需要増加によって脳グリコーゲンが低下が脳疲労の要因となりうる。また、脳グリコーゲンの枯渇はATP欠乏により神経細胞死を招くことや、海馬の担う記憶形成を低下させることから、脳グリコーゲンが神経細胞の生存や認知機能のために重要なエネルギー源である。この説は1)〜4)の統合的な説である。

f:id:hidamaricafe:20231118191028j:image

〜運動と疲労の科学 P122より抜粋〜


6)活性酸素説(疲労因子FF説)

脳も内臓も身体の細胞はそれぞれでエネルギーを作り出すためには大量の酸素が使われ、同時に活性酸素が発生します。活性酸素は免疫機能や細胞間の伝達機能などに重要な役割を担っている大事なものなのですが、活性酸素の産生が身体が持つ抗酸化防御機構を上回った状態を酸化ストレスといい、過剰になると体内の細胞を傷つけ始め、がん、心血管疾患ならびに生活習慣病など様々な疾患をもたらす要因となります。

この活性酸素が細胞をダメージを与える時にでる老廃物から誘導される物質「疲労因子FF」が過剰 状態になると疲労を起こすと言われています。

体内で疲労しやすいのは脳と自律神経。脳は情報過多や感情起伏、心理的ストレスなどのためよく働くため、自律神経は生命を維持で常に働いているため、酸化ストレスに過剰にさらされやすく、疲労因子FFが過剰になりやすい。


【その3:なぜお昼寝で脳の疲労が回復するのか?】

前回お昼寝すると…

•運動技能の向上

•昼寝後のパフォーマンス低下を防ぐ(午後の高い活動レベルを保てる。作業などのミスが大きく減る)→仕事効率の向上

と記載しましたが、「なぜ」と思いませんでしたか?考えなければいけないのは、「疲労」が取れた理由です。という事でお昼寝中に脳疲労が取れるシステムがあります。

1)低血糖疲労

これはお昼寝だけでは回復するわけありません。糖分を摂取してからのお昼寝であれば、お昼寝の回復力は高くなりますね。そういう意味では、昼食後のお昼寝は効率のいい脳の回復法と言えるでしょう。

2)低酸素性疲労

もしこの説で脳疲労を起こしているのであれば、「脳を休ませる」という時間をお昼寝で作る事で、酸素消費量を下げるため結果酸素量を通常に回復する可能性はあるかと思います。

3)疲労物質蓄積説

この説で考えると脳の恒常性が機能する時間が必要と考えると、お昼寝時間だけでは影響力弱いかもしれませんね。

4)高体温•高脳温(ホットブレイン)説

お昼寝ではノンレム睡眠ステージ2までを基本とします。ここまでの睡眠では副交感神経の作用で心臓血管系の活動が落ち着き代謝や体温が低下。体温低下=脳温低下となります。過剰に疲労している時は、頭や身体を冷やしながらのお昼寝がいいでしょうね

5)脳貯蔵グリコーゲン低下説

上記の1〜4の総合になるところなので、

下記がこの説のお昼寝の影響力となります

•適度な糖分補給

•リラックスして「休める」時間

•頭と身体を「冷ます」

6)活性酸素説(疲労因子FF説)

この説では、低酸素性疲労説に似ているところがあります。脳や自律神経(交感神経)の活動量を減らすことは、疲労因子FFを減ることになります。お昼寝(20分程度)リラックスできる姿勢で目をつぶっているだけ疲労因子FFが減るので、過剰になっていた疲労因子FFを抑制する事ができるわけです。簡単にいうと日中に「脳と自律神経を休ませる」という時間をお昼寝で作るということです。

f:id:hidamaricafe:20231118191056j:image

【おしまい:お昼寝っていいものです】

お昼寝だけで睡眠不足を解消できるものではありません。しかし、一時凌ぎとしてお昼寝で、やり切る事が出来ることも事実。上手にお昼寝というスキルを計画的に日常に取り込んでみてはいかがですか?【お昼寝のコツ】

•昼食後(もしくはエネルギー補給後)

•リラックスできる姿勢(寝られるのがベスト)

•できれば少し暗いところ(目に明るい刺激は避けたい)

•少し涼しいところ(体温や脳温を下げたい)

※寒いのはもちろんNG

•お昼寝時間は15〜20分程度まで。

※長すぎると夜の睡眠を阻害してしまいます。


ちなみに私は…

お昼ご飯後に、薄暗い程度の部屋で、横になって、暑い時は扇風機で冷ましながら、タイマーを15〜20分つけて…営業日は毎日時間を確保してお昼寝。非常に計画的。実は20代後半ごろから徐々に習慣化させてきました。昼寝後の作業効率や頭の冴えがとてもいいことを実感していますし、正直、昼寝しないともたない人生だったとも。今思えば、昼寝してなかったら、とっくに色々やばかったかも…今も昼寝しないと午後の後半の仕事時間はもたないと感じています。昼食後に眠くなったら寝る、最高ですよ(^^)


参考書籍など

厚生労働省 e-ヘルスネット「活性酸素と酸化ストレス」/より)

 

メインサイト 

https://fitcure.wixsite.com/fitcure

佐野接骨院

https://fitcure.wixsite.com/sano-judotherapy

筋トレクラブ

https://fitcure.wixsite.com/kinntoreclub

陽だまりカフェ

https://fitcure.wixsite.com/hidamaricafe

レーニングガレージ 

https://fitcure.wixsite.com/traininggarage

ネットショップ「トレーニングルーム」

https://trainingroom.official.ec